システム開発で、その開発目的をはっきりさせる作業を「要件定義」と言います。
簡単に言えば、そのシステムで具体的に何ができて、なぜそれが必要になるのかを明確にすることです。
システム開発のベースとなる作業であり、PMやSEなどの職種が担当します。
システム開発の工程には上流や下流といった言葉がよく使われますが、要件定義はそのなかでも最上流工程です。
要件定義が最初にあり、そこから設計、プログラミング、システムの実装やテストへと下流工程へと移っていきます。
要件定義はシステム開発の肝心要の段階ですので、クライアントの要望を確実に理解するためにヒアリングが重要になります。
その際、以下の5W2Hに気をつけてヒアリングしてみましょう。
5Wは、「Why」、「What」、「Where」、「Who]、それに「When」です。
なぜそのシステムが必要なのか、また、そのシステムで何がやりたいのか、および、システム化する部分はどこで、誰が利用するのか、いつまでに必要なのかをヒアリングします。
残りの2Hは、「How」、どうやってその要望を実現し、「How much」、予算はいくらぐらいあるのかということです。
上記を意識してヒアリングするとともに、クライアントが使用する現行システムについてもしっかり把握しておきましょう。
現行システムに何かしら不満があるために新たなシステム化が必要なわけです。
しっかり調査し、課題を把握するようにしましょう。
加えて、SEとクライアントとが担当する役割分担をはっきりさせておくのも、要件定義のコツです。
これがあいまいな状態では、必要ない仕事までSEがしなければならなくなります。